top of page
  • 執筆者の写真Hirofumi Inoue

市中心部にイノシシ出没 2人けが 市の対応は適切だった?

更新日:2021年7月10日

✓6月1日に唐津市中心部で出没したイノシシへの市の対応はおおむね適切だ

✓出没情報の把握から災害情報メールでの最初の通知まで市が要した時間は約40分

✓情報に人的被害を盛り込めなかったのは問題であり、担当課に改善を求めた



【はじめに】

 6月1日に佐賀県唐津市の中心部でイノシシが出没し、2カ所で住民がかまれたり、骨折したりして2人が重軽傷を負った。当時、唐津市は市災害情報メールでこの情報を周知したものの、2人のけが人が出た。ある市民から市による情報伝達は適切だったのかという質問が寄せられたため、市の担当者に問い合わせた結果を共有したい。市の対応はおおむね適切だと評価できる一方、人的被害に触れていないという問題もあった。


【概要】

▽佐賀新聞記事「唐津駅前にイノシシ 2人かまれけが 市内2カ所で」

6/2(水) 12:24配信

1日午前8時20分ごろ、唐津市新興町のJR唐津駅北側の駐車場付近で70代男性が体長約1メートルのイノシシに右脇腹をかまれ、軽傷を負った。約20分後には、約1キロ離れた同市栄町の唐津看護専門学校近くの河川敷で散歩中の50代女性も体長約1メートルのイノシシに足などをかまれ、足を骨折した。唐津署は現場付近を捜索したが、捕獲されていない。同市鳥獣対策室などによると、5月30日夜にも同市坊主町や大名小路でイノシシの出没が確認されており、注意を呼び掛けている。

▽6月1日の経過

0820ごろ 唐津駅北側の路上で70代男性がイノシシにかまれ軽傷

0830ごろ 市消防本部から市危機管理防災課に情報提供。同課から市鳥獣対策室に連絡

0830過ぎ 鳥獣対策室の職員2人が現場へ

0840ごろ 唐津看護専門学校近くの河川敷で50代女性がイノシシに足をかまれて骨折

0850ごろ 唐津市十人町(唐津天満宮付近)でイノシシ1頭の目撃情報あり。市にその情報が寄せられたものの、鳥獣対策室の職員2人は現場に出ていたので農政係の職員が代わりに「唐津市災害情報メール」を作成。このメールは登録者に送られる

0912   8時50分ごろ、唐津市十人町(唐津天満宮付近)でイノシシ1頭を目撃したとの情報をメールで周知

1707   「早朝より複数回のイノシシ目撃情報がありました。最後の目撃情報は東唐津側の虹ノ松原付近です」との内容をメールで伝達


【見解】

 市が午前8時20分ごろに発生した最初の人的被害を把握したのは約10分後で、そこから最初のメールまでは約40分間。情報を再確認したり、メールの文面を考えたりする時間を考慮すれば、対応に要した時間は妥当だったと考える。

鳥獣対策室によると、行政防災無線を活用するのはケースバイケース。しかし、旧郡部では目撃例が多いため、メールや無線の活用はほぼない。私は生活様式の多様化や静かな生活環境の保持という観点から、無線の活用は災害時を除いて控えた方がよいという立場だ。したがって無線を活用しなかった今回のケースは支持したい

一方、メールの文面に人的被害に関して一切触れていなかった点は問題だと考える。けがの程度が分からない段階でも人的被害が発生した可能性に触れていないのは、情報の価値判断が出来ない。受け手の視点が欠落しているため、以後改善を検討するよう担当課に求めた。


【最後に】

 特に上場地方の方では、家畜のエサを食べたイノシシが栄養をつけて大きくなったり、多くの子どもを出産したりしているようです。私も市内を巡っていると、体高50㌢を超えるイノシシと遭遇すると少し焦ります。皆さんもお気をつけて。


あ、バイトの時間だ。

それではまた。

閲覧数:38回0件のコメント
bottom of page