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  • 執筆者の写真Hirofumi Inoue

唐津市役所の新庁舎 来年8月に供用開始 事業費95億円

✓唐津市役所の新庁舎は22年8月に供用開始の見通し。

✓城下町をイメージした外観で地上7階建て。事業費は95億9000万円。

✓事業費の上振れや、入札延期、供用時期のずれ込みなど、紆余曲折があった。


実際の新市庁舎に比べて250分の1の大きさの模型

【はじめに】

 唐津市役所の新庁舎の建設工事が進んでいる。現庁舎の解体費などを含めて、事業費は95億9000万円。来年5月末に完成し、8月に本格的に新庁舎として機能する。私はこれまで全国転勤を繰り返す中で一つの経験則を得た。役所の庁舎がその自治体内で一番立派な建物であるところは歪(いびつ)だ、というものだ。新庁舎が唐津市の中核となると共に、周辺が活性化することを期待したい。

新庁舎のイメージ(唐津市ホームページより)

【概要】

敷地内の見取り図(市提供)

   
















正面玄関や駐車場、広場の配置(唐津市提供)

 新庁舎は現地に建て替え、本館や議会棟など4棟を集約する格好となる。現庁舎は半世紀以上前の1962年に完成し、耐震性と機能性に不安を抱えていた。外観は城下町をイメージし、灰色と白を基調として窓に格子のデザインを採用。免震構造がある鉄骨造りの地上7階建てで高さは33㍍、延べ床面積は1万6800平方㍍に上る。駐車台数は来庁者向け190台、公用16台。駐輪台数は自転車用120台、バイク用28台だ。来庁者の場合は駐車無料だが、観光などの場合は今までと同じように30分ごとに100円が加算される見通しだ。 

 出入りが多い正面玄関前にはイベントなどができる広場があり、一時的な避難場所としても活用できるという。障害者向け駐車場と庁舎の間には屋根を設けて雨天時の移動も容易になる。大手口別館との往来で通る道にも屋根を付けた。また1階西側の窓口カウンターにはキッズスペースを確保し、1、2階にそれぞれ授乳室を設けている。

 土日祝日の閉庁時でも1、4、6階をそれぞれ開放し、トイレの利用などが可能となる。6階には市民ラウンジや城下町を一望できるテラスを設ける。食堂やカフェといった飲食エリアについては、経営面の不安や民業圧迫の懸念のため見送ったという。


【経緯】

 2017年1月に策定された市新庁舎建設基本計画によると、1962年に完成した現庁舎は07年度に震度5強で倒壊する恐れがあると判明。市は翌08年6月に市民と職員らでつくる検討委員会を設置し、現地建て替え方針の提言を受けた。大手口センタービル5、6階(現在の別館)を取得する一方、15年以降に市・市議会で新庁舎の在り方に関する検討を経て方針が固まった。基本理念は「市民力・地域力によるまちづくり拠点」だった。

 事業は順調に進んだわけでは決してない。当初75億円と試算した事業費は資材不足や人件費の高騰のあおりを受けて90億円超に膨らんだ。17年の設計業者の選定では1共同企業体しか手を挙げず、競争が担保できないために入札が2回にわたって延期になったり、当初予定の20年度中の供用開始がずれ込んだり、紆余曲折を経た。施工業者は松尾建設・岸本組・唐津土建工業・井手工務所の共同企業体。条件付き一般競争入札には、この共同企業体だけの入札となり、落札率は97・76%だった。


【部署配置】

 部署の配置は来庁する市民を意識している。

1~2階に窓口部門を集約した。別館の「りんく」、「さんて」にある障がい者支援、保健医療の両課の職員が日替わりで新庁舎に訪れることで「来庁者に負担をかけない」(市担当者)ように配慮したという。1階の窓口は半円状のレイアウトで、市民が移動せず、職員が部署を問わず窓口に足を運ぶことを原則としている。来庁者と窓口をつなぐ案内係は少なくとも1人配置する予定だ。

 3~5階には市長室をはじめ、総務部、消防本部など執務・防災部門を配置。6階には議場のほか、議会事務局や会派室、市民ラウンジがある。

大手口の別館には引き続き、教育委員会や経済観光部、未来創生部が残る。また、「市民との接点が少ない」(市担当者)として、現庁舎にあった監査委員事務局と選挙管理事務局が別館に移る。

 デジタル化やIT化に伴い、行政の在り方は将来大きく変わるかもしれない。市は1~5階の大半を部署ごとを壁で隔てない「オープンスペース」とし、将来の組織改編に対応するという。


【防災面】

 災害時の拠点機能も強化した。水害対策では、自家発電機は最上階に設置し、停電時でも最長104時間、庁舎機能を維持できる。飲料水は1階の槽で4日分に当たる5㌧を確保し、緊急時の排水設備を設けて下水道の寸断した場合でも1週間程度トイレの使用が可能となる。


【最後に】

 唐津市では今後も市民会館の建替えなど大型事業を想定され、現在進行中の大型事業を振り返っておく必要がある。市の財政事情を踏まえれば、大型事業を次々に進めていくことはできない。検討委設置から13年間余りの議論や論点を再点検し、次の事業の是非を判断するために役立てたい。


【追記】

 唐津は市庁舎だけが立派だ、と指摘されないよう他の事業でも街を活気づけないといけませんね。市民会館の建替えにも言及しましたが、今後自分なりに整理してブログに書き込みたいと思います。現時点での考えですが、私は「慎重になるべき派」です。


 あ、バイトの時間だ。

 それではまた。

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