Hirofumi Inoue
唐津市全域に「光」届く 高速ネット環境、2025年度までに市全域でサービス提供可能 22年度から浜玉、相知、呼子、鎮西で工事開始
更新日:2021年9月28日
✓本年度から事業開始(設計)で、2022年度は浜玉、相知、呼子、鎮西、23年度は七山、厳木、肥前、北波多、24年度は旧唐津という着工スケジュール。
✓25年度までには離島を含めて市内全域で1ギガのインターネットサービス環境が整う。
✓事業費は100億円超、うち市補助金は64億円。
高速大容量のインターネット通信ができる光回線の未整備地域解消に向け、佐賀県唐津市は26日までに2021年度内に民間事業者が整備・運営する民設民営で整備に着手する方針を明らかにした。22年度から市内を三つのエリアに分けて順次着工し、25年度には離島を含めた市域全てを網羅する予定。企業誘致や雇用創出、遠隔教育などの土台となる社会インフラが整備されることになる。
家庭にとってローンを組むことにあたる債務負担行為として、21~24年度の補助金計64億円を21年度一般会計9月補正予算案に盛り込んだ。唐津市にとって光回線の整備の遅れは長年の懸案だった。総務省のまとめでは、世帯カバー率(21年3月末現在)は全国平均の99.1%に対し、市の世帯カバー率は78.6%にとどまり、全国の1896公共団体(※政令市は区単位で換算するなど市町村数とは異なる)のうち73番目と最低水準だった。IT企業誘致や移住促進、ビジネスといったさまざまな面で足かせとなっていたとみられる。
事業主体は、九州電力子会社の「QTnet」(キューティーネット、福岡市)と唐津市内でケーブルテレビ放送を手掛ける「ぴ~ぷる」の共同事業体となる見通し。ぴ~ぷるの提供サービスでは最大通信速度が下りで160Mbps(メガピーピーエス)だったが、1ギガ(1000Mbps)にアップする。動画視聴やオンラインゲームなどの需要が高まる中、光回線のサービスは1ギガ以上が主流となっており、市民ニーズの大半には応えられる見通し。

22年度の整備開始区域は、旧鎮西町(馬渡島、松島、加唐島含む)や旧呼子町(小川島含む)、旧相知町、旧浜玉町が対象。23年度に旧七山村、旧厳木町、旧北波多村、旧肥前町(向島含む)、24年度に旧唐津市(神集島、高島含む)で順次着工する。利用予定者は整備完了後にサービスを受けられるため、実際に市内全域で1ギガの光インターネットサービスを受けられるのは25年度以降になる予定だ。
キューティーネットとぴ~ぷるの共同事業体が必要な事業費は100億円超で、うち補助金64億円。市は外部から資金を借入する起債で約20億円、貯金にあたる基金の繰り入れで約40億円、残りを一般財源でまかなう。
【私見・感想】
長崎市では世界初となる10ギガの個人向け光インターネットサービスが始まりそうですね。5G時代に突入し、8Kが実用化されてビジネスでもデータのやりとりが増えると考えると、高速化を見越して1ギガ超のサービスに拡充させていくことを視野に入れる必要があります。もう将来の話かと思われるかもしれませんが、実際そうだと私は考えます。とはいえ、市民から市に対して多くの要望が寄せられていて、最重要課題の一つだった光回線の未整備地域問題の解決にめどがついたことは喜ばしいですね!
あ、バイトの時間だ。それではまた。